第34回(平成28年)江口隆哉賞 授賞者のお知らせ

2017.04.04

第34回江口隆哉賞授賞者が坂本秀子氏に決定しましたのでお知らせいたします。

【受賞のことば】
このたびは、現代舞踊協会制定 第34回「江口隆哉賞」を授与いただき厚く御礼申し上げます。

私は高校時代に体操競技、大学で恩師の金井芙三枝先生と出会い、舞踊の魅力に悩殺され、以来、理想を追い求めて精進して参りました。私が育った稽古場には、江口先生の写真が飾られていて、そのお顔は穏やかでしたが日毎に違って見えたのを思い出します。今回の受賞は孫弟子である私にとりまして、言葉では上手く表現できない熱い想いがございます。

本当の意味でこの賞に相応しい舞踊家となるために、今後も活動を続けて参りますので宜しくご指導の程お願い申し上げます。

最後に作品を支えて下さったすべての皆様に感謝申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

坂本秀子

 

※江口隆哉賞

わが国における現代舞踊の振興と協会の繁栄に尽力した故江口隆哉元会長の功績を記念して、1983年に制定されたもっとも権威ある現代舞踊賞です。毎年1月1日~12月31日までの期間、優れた現代舞踊作品を創作発表した作者に対し、過去の実績を加味し授与しています。

第34回江口隆哉賞選考委員
舞踊評論家 うらわまこと(委員長) 伊地知優子 高橋森彦 立木燁子
一般社団法人現代舞踊協会 副会長 池田瑞臣、同相談役 金井芙三枝、同常務理事 正田千鶴、同常務理事 野坂公夫、同理事長 花輪洋治

 

 

 

 

一般社団法人現代舞踊協会制定 第34回江口隆哉賞 坂本秀子


撮影:山口晴久

受賞理由
作品「花の寺」において、春、夏、秋、冬、全四景からなり、自然界の変化と、主人公の想いが呼応し合いつつ、いつしか静謐な精神世界へと分け入っていく構成の巧みさ。能舞台の空間が活きた小動物たちの美しい動きも、隠れ里にこそと思える臨場感を生み、作品が鮮明に記憶に残った。
略歴
1983 年より金井芙三枝に師事。
1991年「花妖」にて現代舞踊協会制定新人賞を受賞。
1992年「桜の樹の下には・・・」東京新聞主催全国舞踊コンクール第1位、文部大臣奨励賞。
1999年 新鋭・中堅舞踊家による現代舞踊公演にて「ガラスの子守歌」現代舞踊協会制定奨励賞を受賞。同年、村松賞(舞踊部門大賞)受賞。
韓国、ベルギー、中国など海外では、日本の伝統をテーマに作品を発表し、独自の妖艶な世界を展開。日本の美と精神性を追求してきた。

現在、坂本秀子舞踊団主宰。日本女子体育大学教授。
2006年 あきた全国舞踊祭 最優秀指導者賞。
2015年 東京新聞制定 石井 漠・はるみ指導者大賞。